投資信託という投資を聞いたことありますか?毎月1万円ずつなど、少額で世界中の株式や債券などに分散投資できる金融商品のことです。コツコツと長期にわたって積立投資ができるため、老後の資産づくりなどを目的で買う人が増えています。つみたてNISAやiDeCoなど、投資信託を運用しつつ節税メリットが得られる制度も増えており、関心が高まっています。
そこで今回は投資信託を選ぶ際に必ず耳にする「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の違いについて解説していきます。ファンドとは、日本語で投資信託のことを指します。証券会社や銀行などを通じて皆さんが購入できるファンドは5000以上あり大きく分けるとインデックスファンドとアクティブファンドの2つに分けられています。
インターネットでは、「資産運用はインデックスファンド」という記事や広告をよく見かけますが、コストが高いことなどを理由として「アクティブファンド」=詐欺という決めつけているところも多いです。投資信託の仕組みなど基本を押さえつつ、アクティブファンドとインデックスファンドの違いや選び方などを紹介していきます。
積立投資を行うメリット
インデックスファンドとアクティブファンドの違いとは?
投資信託の代表的な分類に、インデックス型の運用をしているのか、アクティブ型の運用をしているのかによる区分けがあります。
今回はわかりやすく説明していきたいと思います。
インデックスファンド
運用目的:指数と同じ値動きをすること
保有コスト:比較的低い
特徴:低コストで市場全体に投資できる。
代表的な指数に連動するものが多く情報を得やすい。
ファンド例:eMAXISシリーズ(三菱UFJ国際投信)たわらノーロードシリーズなど
アクティブファンド
運用目的:独自のテーマなどに基づいて銘柄を選別して投資し、指数を上回る運用成果を得ること。
保有コスト:比較的高い(ファンドマネージャー・アナリストの人的コスト)
特徴:ファンドの種類が多く、テーマや目的に沿った投資ができる。
良いファンドを探しだせば指数以上の運用成績を上げられる。
ファンド例:フィデリティ 日本成長株ファンド さわかみファンド ひふみシリーズなど・・・
簡単にまとめましたが、結局どちらのほうがうんようじっせきはいいのでしょうか?
高い運用成果を得られるのかをみていきましょう。
運用実績はアクティブファンド>インデックスファンド
国内株式ファンドを例に、インデックスファンド、アクティブファンドにわけて直近の運用実績(年率収益率)を調べました。信託報酬による投資元本の目減り分を含めても、収益率はアクティブファンドがインデックスファンドを上回る好成績でした。
直近1年ではアクティブファンドの値上がり率がインデックスファンドを10ポイント上回ったほか、過去3年、過去5年のいずれも、アクティブファンドの運用成績がインデックスファンドを上回りました。確かにアクティブファンドの保有コスト(信託報酬)は高いですが、それを上回る運用成果を出している、運用が上手なファンドマネージャーが運用しているアクティブファンドも数多く存在するのです。
これは、国内株式にかぎった話で、外国債券などほかの資産にもつねにあてはまるわけではありません。また、最近の国内株式の市場環境がアクティブファンドにとって優位であったといわれており、将来も同じような結果になるともかぎりません。しかし、アクティブファンドの中にも良い投資信託はある、ということだけはわかっていただけたと思います。
最後に
今回は、インデックスファンドとアクティブファンドの違いについてまとめていきました。アクティブファンドのほうがコストが高くても運用成績が好調と分かりました。
保有コスト(信託報酬)が運用成績に大きな影響を与えることは間違いありません。コストが低いほうが、それだけ投資元本の目減りが少なくなるため、インデックスファンドは安定した収益を得やすいといえます。しかし、投資信託の運用成果は、保有コスト(信託報酬)が高いか安いかだけで決まるものではありません。下の表のように、保有コストがインデックスファンドより高くても、インデックスファンドを遙かに上回る運用成績をたたき出す投資信託は、意外とたくさんあります。
アクティブファンドの数は多く、探すのは手間かもしれませんが、これらを参考に、インデックスファンドに勝てるアクティブファンドを探してみることも投資の醍醐味でしょう!